「先日の件、いかがでしょうか」──これを英語にしようとして、送信ボタンの前で手が止まる。
返事が来ません。
こちらの仕事は止まっていて、社内には「まだですか」と聞かれていて、それでも相手を怒らせるわけにはいきません。
日本語なら「お忙しいところ恐れ入りますが」で全部が丸く収まるところを、英語では何と書けばよいのか分からない。
- follow up と reminder と check in は、どれが「催促」なのか
- 「Just a gentle reminder」と書けば、やわらかく届くのか
- as soon as possible と書くと、失礼になるのか
この記事では、英英の辞書項目と、英国政府・Microsoft が公開している文章ガイドの記述だけを根拠に、催促の英語を4段階に並べ直しました。
先に結論を書きます。
- 「催促」に1対1で対応する英語はありません。4語はそれぞれ別のことを指しています
- 辞書上、follow up と check in には「催促」の意味がありません。だから1回目・2回目に使えます
- reminder は、辞書の例文が支払いの話ばかりの語です。gentle を付けても督促であることは消えません
- chase up だけが「約束したのにやっていない」を語義に含みます。しかも辞書に informal と書かれています
- 角を取る方法は敬語ではなく、①期限を日付と時刻で書く ②主語を相手から事実へ移すの2つです
英語の催促メールが angry に読まれるのは、相手を「悪く振る舞った人」にしてしまうからです
最初に、いちばん大事なところから答えます。
angry という語が何を指しているのかを、先に辞書で押さえておくと話が早くなります。
Cambridge Dictionary の angry の項目(A2)は、強い感情を向ける相手を「behaved badly(悪く振る舞った)」人だと書いています。
having a strong feeling against someone who has behaved badly, making you want to shout at them or hurt them
Cambridge Dictionary「angry」
つまり angry は、誰かが悪いことをしたという判定と一緒に動く語です。
ここから、催促メールが荒れる仕組みが見えます。
催促のメールは、書き方を間違えると「あなたは悪く振る舞った」という判定文になってしまい、受け取った側がその判定に反応するのです。
英語の催促メールがいちばん近づいてはいけない語は nag です
その判定文を、英語はすでに1語で持っています。
Cambridge Dictionary の nag は、次のように書かれています。
to criticize or complain often in an annoying way, especially in order to try and make someone do something
Cambridge Dictionary「nag」
後半の「especially in order to try and make someone do something」は、催促という行為の説明そのものです。
違うのは前半だけで、そこには「often(何度も)」と「in an annoying way(いらだたせるやり方で)」が入っています。
同じ項目には、この語が SMART Vocabulary の「Disapproving & criticizing」に分類されていることも表示されます。
催促メールと nag を分けているのは、丁寧さの度合いではなく、回数と、やり方だけです。
英語で「思い出させる」と書いた瞬間、相手は忘れた人になります
もうひとつ、日本語からは見えにくい落とし穴があります。
Cambridge Dictionary の remind(B1)は、その動詞の中身を「忘れてしまったこと、または忘れたかもしれないことを思い浮かべさせる」と説明しています。
to make someone think of something they have forgotten or might have forgotten
Cambridge Dictionary「remind」
この定義を、そのまま自分のメールに当てはめてみてください。
「This is a reminder that…」と書くことは、「あなたは忘れている、または忘れたかもしれない」と英語で述べることです。
相手が忘れていなかった場合、その一文は事実に反した決めつけになります。
だから催促の1回目に reminder を使うのは、辞書の語義から見て早すぎる手なのです。
英語の催促メールで使う4語を、辞書の語義で分けます
ここまでで、催促の英語を選ぶ順番が決まります。
よく候補に挙がる4つを、辞書が何と書いているかだけで並べると、はっきり段差が出ます。
| 語 | 辞書が書いている中心の意味 | 催促の意味が語義に入っているか | 出典 |
|---|---|---|---|
| follow up (on) | もっと知るために調べる/つながる行動を追加でとる | 入っていない | Cambridge B2・Longman・Oxford |
| check in (with) | 電話や短い訪問で連絡し、問題がないことを確かめる | 入っていない | Cambridge(CONTACT) |
| reminder | 何かをするよう思い出させる、書かれた/話された伝言 | 入っている(忘却を前提にする) | Cambridge C1 |
| chase (someone) up | 約束したのにまだやっていないことを、やるよう頼む | 入っている(不履行を名指しする) | Cambridge(informal の表示あり) |
英語の follow up と check in は、辞書では催促の語ではありません
Cambridge Dictionary の follow something up(B2)は、次の一文だけです。
to find out more about something, or take more action connected with it
Cambridge Dictionary「follow something up」
相手を急かす要素は、どこにもありません。
Oxford Learner’s Dictionaries に至っては、この句動詞の同義語として investigate(調べる)を挙げています。
同じ項目には、米国では follow up on something の形も使うと書かれています。
follow up は「前に動かした件を、こちらがもう一歩進める」という、自分側の動作を指す語なのです。
英語で「約束したのにやっていない」と言えるのは chase up だけです
4語のうち1つだけ、性格がまるで違うものがあります。
Cambridge Dictionary の chase someone up は、informal という表示付きで次のように書かれています。
to ask someone to do something that they promised to do but that have not yet done
Cambridge Dictionary「chase someone up」
「promised to do(やると約束した)」「not yet done(まだやっていない)」が、定義の中に書き込まれています。
元の動詞 chase(B2)は、追いかけて捕まえるという意味です。
同じ項目の例文も「If you don’t hear from the builders this week, make sure you chase them up.」で、工務店から連絡が来ないときの話になっています。
社外のクライアントに向けて chase up と書くのは、informal のラベルと、不履行を名指しする語義の両方を背負うことになります。
【1回目】英語の催促メールは follow up on で「前の件の続き」として出します
ここから、実際の4段階に入ります。
1回目に使うのは follow up です。
理由は、Longman Dictionary of Contemporary English が挙げている例文が、この場面そのものだからです。
If there is no response to your press release, follow it up with a phone call.
Longman Dictionary of Contemporary English「follow something up」
反応が無いときに、次の手を打つ。
Longman はこの句動詞の2つ目の語義を「すでにやったことに加えて何かをし、うまくいく見込みを上げること」と説明していて、相手の落ち度には一言も触れていません。
同じ辞書のビジネス版には「I know that the email was flagged for follow-up.」という例文もあり、follow-up が事務手続きの名前として使われていることが分かります。
英語の催促メール1回目では、返事の形を1つに決めます
1回目でもうひとつやることは、相手に何を返してほしいのかを名指しすることです。
Cambridge Dictionary の acknowledge(C1)には、メールで使う専用の語義が載っています。
to tell someone, usually in a letter or email, that you have received something they sent you
Cambridge Dictionary「acknowledge」
同じ項目の例文は「Please acknowledge receipt of this letter.」です。
返事の形を「受け取ったという一言」に限定しておくと、相手は中身を決めないまま返信できます。
この語を使うときの角度の調整には、appreciate が使えます。
Cambridge Dictionary の appreciate の項目には「Any help you could give me would be greatly appreciated.」という例文が、そのままの形で載っています。
【2回目】英語の催促メールで just checking in が効く場面と、効かない場面
1回目で動かなかったときが2回目です。
ここで使われるのが check in ですが、この句動詞は辞書を引くと意外な顔をしています。
Cambridge Dictionary で check in の最初に出てくる語義(B1)は、空港での搭乗手続きです。
メールで使うのは、そのあとに置かれている(CONTACT)のほうです。
to contact someone by making a phone call, short visit, etc., usually in order to make sure there are no problems or to tell them that there are no problems
Cambridge Dictionary「check in」(CONTACT)
目的として書かれているのは「問題がないことを確かめる」ことであって、相手に何かをさせることではありません。
英語の check in は、相手を責めずに接触できる形です
この語義が、2回目に効く理由です。
「進んでいないのはあなたの怠慢ですか」ではなく「何か詰まっているところはありませんか」という形で接触できます。
同じ項目の例文「My son checks in regularly with me when he’s travelling.」も、旅先の息子が親に無事を伝える場面です。
そこには上下関係も、催促もありません。
辞書に「問題がないことを確かめる」と書いてある語だからこそ、詰まりの原因を聞く形に自然につながるのです。
英語の just は、用件そのものを小さく見せる語です
just checking in の just も、辞書を引いておく価値があります。
Cambridge Dictionary の just には5つの語義がありますが、この形で働いているのは(ONLY)です。
説明は「only; simply」の2語だけで、例文には「It was just a joke.」「His daughter’s just a baby.」が並びます。
どれも、対象を実際より小さく見せる使い方です。
つまり just checking in は「ほんの確認です」と言っている形であり、用件の重さまで一緒に下げてしまいます。
効かない場面は、ここから決まります。
期限をすでに過ぎている案件で just を置くと、重い事実と軽い言い方がぶつかって、こちらの本気度が伝わりません。
just checking in が使えるのは、期限がまだ来ていない2回目までです。
「Just a gentle reminder」は、英語の催促メールでどう届くのか
日本語の解説でいちばんよく見かける定型が、この一文です。
やわらかい表現として紹介されることが多いのですが、辞書を2つ引くと、見え方が変わります。
まず gentle です。
Cambridge Dictionary の gentle(B1)は、2つ目の語義をこう書いています。
not violent, severe, or strong
Cambridge Dictionary「gentle」
否定形で書かれているところが重要で、gentle は「強くない」という意味であって、「強い何か」があることを前提にしています。
英語の gentle は、強いものを弱めた形にすぎません
同じ項目には gentle persuasion というコロケーションが載っていて、例文は「You can actually accomplish a lot more by gentle persuasion.」です。
説得していることは変わらず、やり方が強引でないだけです。
そして reminder のほうは、もっとはっきりしています。
Cambridge Dictionary の reminder(C1)の定義は「何かをするよう思い出させる、書かれた、または話された伝言」ですが、注目すべきは例文欄です。
この項目の「More examples」に並ぶ5文のうち4文が、家賃・支払い・請求書の話でした(2026-09-16に本文を確認)。
| Cambridge「reminder」の例文欄にある5文 | 何の話か |
|---|---|
| Ordinarily, we send a reminder about a month before payment is required. | 支払い |
| Eventually they paid up, but only after receiving several reminders. | 支払い |
| Send him a reminder, would you, that payment is due? | 支払い |
| I finally paid the bill after two reminders. | 支払い |
| I wrote him a reminder that the report was due in next week. | 提出物の期限 |
見出し語の定義に置かれている例文も「If he forgot to pay his rent, his landlady would send him a reminder.」で、家賃の話です。
reminder は、辞書の中でほぼ督促状の語として生きています。
ここに just と gentle を足したものが、Just a gentle reminder です。
組み立て直すと「ほんの、強くない、督促」になります。
やわらかくはなりますが、督促であることは1ミリも消えていません。
英語の kindly は、辞書に「いらついているとき」と書かれています
もうひとつ、催促メールでよく使われる語を挙げておきます。
Kindly reply.、Kindly confirm. のような形で見かける kindly です。
Cambridge Dictionary はこの副詞の2つ目の語義に、old-fashioned formal というラベルを付けたうえで、こう書いています。
used when asking someone to do something, especially when you are annoyed with them but still want to be polite
Cambridge Dictionary「kindly」
「いらついているが、それでも礼儀は保ちたいとき」と、辞書が名指しで書いているのです。
例文も「You are kindly requested to leave the building.」で、建物から出ていけという内容です。
丁寧に見えるから安全、とはならない語だと分かります。
【3回目】期限つきの英語の催促メールは、by のあとに日付と時刻を書きます
3回目は、期限を入れる段です。
ここで角が立つかどうかを決めるのは、敬語ではなく書式です。
英国政府の GOV.UK スタイルガイドは、日付の項目で、期限に触れるときの書き方を1つに決めています。
when mentioning a deadline, use ‘on or before’ – for example, ‘Submit the form on or before 6 September 2025’
GOV.UK style guide「A to Z of GOV.UK style」Dates
「いつまでに」を政府の文章が、相手の解釈に任せずに書き切っているところがポイントです。
英語の by midnight は、2通りに読めてしまいます
同じガイドの Times の項目には、さらに踏み込んだ注意が書かれています。
Midnight is the first minute of the day, not the last. You should consider using “11:59pm” to avoid confusion about a single, specific time. For example, “You must register by 11:59pm on Tuesday 14 June.” can only be read one way, but “You must register by midnight on Tuesday 14 June” can be read in two ways (the end of Monday 13, or end of Tuesday 14).
GOV.UK style guide「A to Z of GOV.UK style」Times
midnight はその日の最後の1分ではなく、最初の1分だ、と書かれています。
だから by midnight on Tuesday は、月曜の終わりとも火曜の終わりとも読めてしまいます。
催促メールで期限を切ったのに相手が1日ずれて出してきた、という事故は、この書き方から起きます。
同じ項目は、時間の書き方も並べています。
時間の範囲にはハイフンやダッシュではなく to を使い、10am to 11am と書く。
5:30pm と書き、1730hrs とは書かない。
そして国外の相手が読む文章では、UK time のようにタイムゾーンを添えるよう書かれています。
英語の催促メールで期限を書くときの、3つの置き換え
ここまでの記述を、そのまま置き換え表にします。
| 相手に解釈を預けてしまう形 | 読み方が1つに決まる形 | 根拠 |
|---|---|---|
| by midnight on Tuesday 14 June | by 11:59pm on Tuesday 14 June | GOV.UK Times(midnight は2通りに読める) |
| by the end of next week | on or before 6 September 2025 | GOV.UK Dates(deadline には on or before) |
| by 5pm | by 5pm UK time | GOV.UK Times(国外の読者にはタイムゾーンを添える) |
deadline という語そのものも、Cambridge Dictionary(B2)では「何かが行われなければならない時刻または日」と定義されています。
その項目に並ぶコロケーションは meet a deadline と miss a deadline です。
期限は守るか外すかの2値で扱われる語なので、日付があいまいなまま置くと、相手はそもそも守りようがありません。
as soon as possible と ASAP は、英語の催促メールでなぜ角になるのか
ここで、いちばん誤解の多い語を扱います。
先に、辞書に何が書いてあるかを正確に言います。
Cambridge Dictionary の ASAP は「abbreviation for as soon as possible」の一行で、例文は「Please reply ASAP.」だけです。
Longman も同じく「the abbreviation of as soon as possible」とだけ書き、ビジネス版に「Please fill in your questionnaire and return it to us asap.」を載せています。
どちらの辞書にも、ASAP が失礼だとは書かれていません。この語を「使ってはいけない」と説明する記述は、今回取った一次ソースの中に1件もありませんでした。
英語の as soon as possible は、期日を相手に決めさせる形です
では、なぜ角が立つのか。
前の段で見た GOV.UK の原則と並べると、答えが出ます。
GOV.UK は期限に触れるとき on or before と日付を書けと指示し、時刻の読み違いまで潰しにいっていました。
as soon as possible には、その日付がありません。
「できるだけ早く」は、急げという圧だけを渡して、どこまで急げば足りるのかの線を渡さない形です。
受け取った側は、何をしても足りない状態に置かれます。
参考までに、Cambridge Dictionary の urgent(B1)は「very important and needing attention immediately」です。
immediately と書かれている語を件名に置くなら、本文には immediately の中身=日付と時刻を書く責任が発生します。
英語の please は、2つの公式ガイドで扱いが分かれます
Please reply ASAP. の please も、あわせて見ておきます。
GOV.UK スタイルガイドの please の項目は、1行です。
There’s usually no need to say ‘please’ or ‘please note’.
GOV.UK style guide「A to Z of GOV.UK style」please
Microsoft Writing Style Guide の please は、避けよと書いたうえで例外を2つ挙げています。
Avoid please except in situations where the customer is asked to do something inconvenient or the application or site is to blame for the situation.
Microsoft Writing Style Guide「please」
催促メールは、1つ目の例外「相手に面倒なことを頼む場面」にそのまま当てはまります。
つまり、催促の please は Microsoft の基準では残してよい please です。
一方で、please を重ねても丁寧さは足されません。
GOV.UK が「usually no need」と書いているのは、please の有無が文章の丁寧さを決めていないからです。
【4回目】英語の催促メールは escalate の手前で止め、主語を相手から事実へ移します
最後の段です。
4回目は、上長や別部署を巻き込む一歩手前で出す催促になります。
その「巻き込む」を指す語が escalate です。
Cambridge Dictionary は、この語のビジネス専門の語義をこう書いています。
to involve someone more important or higher in rank in a situation or problem
Cambridge Dictionary「escalate」(business specialized)
同じ項目の一般語義は「より大きく、より深刻にする/なる」で、反対語として de-escalate が挙げられています。
例文には「The customer is threatening to escalate his complaint.」が並びます。
escalate を予告する文は、辞書の語義のとおり「深刻にする」宣言として届きます。
だから4回目は、escalate という語を出さずに、事実だけを置くのが安全です。
英語の outstanding と overdue は、人を主語にしません
そこで使うのが、事実の側を主語にできる2語です。
Cambridge Dictionary の outstanding には(NOT FINISHED)の語義があり、「not yet paid, solved, or done」と書かれています。
例文は「There are still a couple of problems outstanding.」です。
overdue のほうは「not done or happening when expected or when needed; late」で、同義語として late が示されています。
どちらも、遅れているのは「案件」や「支払い」であって、人ではない、という形で書ける語です。
英語の受動態は、Microsoft が「相手を責めないため」に使えと書いています
ここで、文章ガイドの2つが面白い形ですれ違います。
GOV.UK スタイルガイドの Active voice の項目は、能動態を使えと言い切っています。
Use the active voice rather than the passive voice. This will help us write concise, clear content.
GOV.UK style guide「A to Z of GOV.UK style」Active voice
Microsoft Writing Style Guide も、原則は同じです。
Verbs のページに「Keep it active whenever you can.」とあります。
ただし同じページの表には、受動態を使ってよい場面が3つ書かれていて、その1つ目がこれです。
Avoiding condescending text or blaming the customer, especially in errors, warnings, or notifications
Microsoft Writing Style Guide「Verbs」Active and passive voice
上から目線になるのを避けるため、そして相手を責めるのを避けるために、受動態を使ってよい、と明記されているのです。
同じ表に挙げられている例文が「That site can’t be found. Double-check the site address in the Address bar.」です。
「あなたがURLを間違えた」ではなく「そのサイトが見つからない」と書く。
これが、催促メールの4回目でそのまま使える技法です。
| 相手を主語にした形 | 事実を主語にした形 | 根拠 |
|---|---|---|
| You have not sent the invoice. | The invoice is still outstanding. | Cambridge「outstanding」(NOT FINISHED)=not yet paid, solved, or done |
| You missed the deadline. | The report is now overdue. | Cambridge「overdue」=not done or happening when expected; late |
| You did not reply to my email. | I have not received a reply. | Microsoft「Verbs」=相手を責めるのを避けるための受動態・視点の移動 |
| You need to escalate this. | The issue is still open on our side. | Cambridge「escalate」=より深刻にする/上位者を巻き込む語なので使わない |
英語の催促メールから削ってよい語も、ガイドが決めています
最後に、文を短くする話をします。
GOV.UK スタイルガイドには Words to avoid という項目があり、冒頭に「Plain English is mandatory for all of GOV.UK」と書かれています。
その一覧の中に、催促メールで出番の多い語がいくつも入っています。
- in order to=usually not needed – do not use it(使うなと名指し)
- key=鍵の意味でなければ usually not needed。important か significant にする
- liaise=work with か work alongside にする
- utilise=use にする
- 比喩そのもの=Avoid using metaphors。理解が遅くなる、と理由まで書かれている
Microsoft Writing Style Guide の「Top 10 tips」も、同じ方向を向いています。
「Get to the point fast」「Be brief」「Prune every excess word」が並び、さらに「Most of the time, start each statement with a verb.」と書かれています。
催促メールが角を持つのは、内容が厳しいからではなく、前置きが長くて用件が最後まで出てこないからです。
4段階を、ここまでの根拠だけで1枚にまとめます。
| 段階 | いつ出すか | 核になる語 | 辞書・ガイドが与えている理由 |
|---|---|---|---|
| 1回目 | 期限前・返事が無い | follow up (on) | 語義に催促が無く、自分側の追加行動を指す(Cambridge B2/Longman/Oxford) |
| 2回目 | 期限前・まだ動かない | (just) checking in | 目的が「問題がないことを確かめる」ことだと語義に書かれている(Cambridge CONTACT) |
| 3回目 | 期限を切る | on or before +日付・11:59pm・UK time | 読み方が1つに決まる書式を政府ガイドが指定(GOV.UK Dates/Times) |
| 4回目 | 期限超過・上を巻き込む手前 | outstanding/overdue +受動態 | 遅れを人ではなく案件に置ける語義/責めを避けるための受動態(Cambridge/Microsoft Verbs) |
4段階を通して変わっているのは丁寧さの度合いではなく、「誰の話をしているか」と「いつまでなのか」の2つだけです。
英語の催促メールを書くために確認した出典一覧
この記事で引用した記述は、すべて下のページで本文を確認したものです。
確認日はすべて 2026-09-16 です。辞書とガイドは改訂されるため、最新の記述は各ページでご確認ください。
- Cambridge Dictionary「follow something up」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/follow-up(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「check in」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/check-in(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「reminder」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/reminder(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「remind」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/remind(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「chase someone up」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/chase-up(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「gentle」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/gentle(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「just」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/just(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「kindly」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/kindly(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「escalate」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/escalate(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「outstanding」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/outstanding(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「overdue」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/overdue(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「deadline」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/deadline(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「urgent」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/urgent(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「ASAP」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/asap(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「acknowledge」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/acknowledge(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「appreciate」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/appreciate(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「nag」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/nag(2026-09-16に本文を確認)
- Cambridge Dictionary「angry」 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/angry(2026-09-16に本文を確認)
- Longman Dictionary of Contemporary English「follow something up」 https://www.ldoceonline.com/dictionary/follow-up(2026-09-16に本文を確認)
- Longman Dictionary of Contemporary English「asap」 https://www.ldoceonline.com/dictionary/asap(2026-09-16に本文を確認)
- Oxford Learner’s Dictionaries「follow up」 https://www.oxfordlearnersdictionaries.com/definition/english/follow-up(2026-09-16に本文を確認)
- GOV.UK style guide「A to Z of GOV.UK style」(Dates/Times/please/Active voice/Words to avoid) https://www.gov.uk/guidance/style-guide/a-to-z-of-gov-uk-style(2026-09-16に本文を確認)
- Microsoft Writing Style Guide「please」 https://learn.microsoft.com/en-us/style-guide/a-z-word-list-term-collections/p/please(2026-09-16に本文を確認)
- Microsoft Writing Style Guide「Verbs」 https://learn.microsoft.com/en-us/style-guide/grammar/verbs(2026-09-16に本文を確認)
- Microsoft Writing Style Guide「Top 10 tips for Microsoft style and voice」 https://learn.microsoft.com/en-us/style-guide/top-10-tips-style-voice(2026-09-16に本文を確認)
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